ごみだまろぐ

甲虫屋のネガティブ日記

夜見回りの採集について

以前の記事で、夜見回りをしたほうがいいという旨のことをさらっと書いたが、具体的にどうすればいいのか分からない人も多いと思う。

ということで、夜見回りのコツ(?)を僭越ながら書いておこうと思う。
私自身の備忘録も兼ねているので、興味のない人は読み飛ばしていただいて大丈夫です。


1. 長竿は持っていく

ここでの長竿とは、言うまでもなく虫捕り網のことである。
長竿を使う採集と聞いて真っ先に思い浮かぶのは、花を掬ったり飛翔している昆虫を採集するものであるが、夜見回りでもあると心強い道具となる。というのも、ゴミダマが必ずしも手の届く位置にいるとは限らないからだ。

自分の経験上では、ユミアシゴミムシダマシの仲間Promethisは立ち枯れの高いところにとまっていることが多いように感じた。木の棒でつついて落とすと、あっという間に夜闇に消えてしまうので網は必須である。

2. ライトはヘッドライトのみで大丈夫

夜中、山に登る時に懐中電灯を持っている人は多いようだが、ゴミダマ採集では前述したように網を持っていることが多い。そこに懐中電灯を持っていると、両手がふさがってしまい非常に採集がしにくくなってしまう。夜の山登りは危険が多いので、いざという時に備えて手は空けておいたほうが良い。

3. ライトの性能が採集結果に直結する

これは賛否両論があるかもしれない。私は夜にどうやってゴミダマを探しているかというと、ライトの光を微妙に反射している物体を見つけるようにしている。もしかしたら他の見つけ方をしている人の方が多い……?
ゴミダマに限らず、甲虫全般はライトの光を樹皮や植物とは別なように反射するのですぐに分かるのだ。
ライトの光が弱いと、反射も弱くなるので虫が見つけにくくなる。
ライトを買うときには、お金を惜しまず性能の高いヘッドライトを買おう。明るさの尺度ルーメンが目安になる。200ルーメンほどあれば十分である。

4. ヘッドライトの他に別のライトを複数個持っていく

さっきヘッドライトだけで大丈夫と言ったではないか、とお怒りになる人がいるかもしれない。持っていく別のライトには、ちゃんと別の使い方がある。
夜に山登りをしていると、登山道から外れてしまうことがたびたびある。そう、遭難の危険が高いのだ。
そんなときには、あらかじめ登山道にライトを放置しておけば良い。いくら登山道から外れてしまっても、戻る時には放置したライトの光を頼りにすればいいのだ。
この時使うライトは、全方向に光が拡散するランタンのようなものが適している。
尤も、GPSを持っているならこんなことはしなくても良い。


色々と間違っている点はあるかもしれないが、もう他に何も頼れる人がいないというかわいそうな方はこれを真似してみるといいと思う。私は夜見回りをはじめてまだ3年のぺーぺーである。アドバイスをもらうなら、ベテランの方からのほうがいいに決まっている。

あと最後に、これを実践して遭難したとか、怪我やトラブルに巻き込まれたという方がいらっしゃっても私は一切責任を負いませんからね。