7つの大罪
某ゴミムシダマシのポイントの下見を兼ねて,毎年恒例の冬のナガサキトゲヒサゴ採集大会に参加してきた.
説明しよう.冬のナガサキトゲヒサゴ採集大会とは,基本的にオフシーズンでありすることがない冬期において,夏期に行くことが少ない佐賀・長崎方面に行きナガサキトゲヒサゴをいっぱい採っちゃおう!という極めて合理的なイベントだ.大学1年の頃から毎年続けている.
ぼくの熱心な普及活動にもかかわらず,例年は参加者ぼく一人だったのだが,今年は九州オオズさんをそそのかしてお誘いして,来てくださることになった.これは心強い.ざっくざっく採れる未来が見えるぞ.
ということで,長崎市へ.
まずは,冒頭にも述べた某ゴミダマのポイントの下見に行った.このゴミダマは一応伏せておくが,分かる人にはすぐ分かると思う.長崎市が産地で,大珍品といったらアイツしかいない.
ところが,このポイント,車で入ることが不可能だったのだ.というのも,駐車場がない.歩いて行くのはシンドイし,諦めた.次はこのポイントの近くにあるまとまった林に行くことにした.
しかしここも車でのアクセスが厳しかった.道が狭い.狭すぎる.無理やり行けば車の両側をタワシでこすったようにゴリゴリゴリとやってしまうことは自明だった.
その次は,ちょっと離れるがやはりまとまった林がありそうな感じのところで,ここはコインパーキングに停めることで事なきを得た.
このお寺である.裏手にちょこっと林が見えるのが分かるだろうか.
お寺に飾られていた仏手柑(ぶっしゅかん).
見れば見るほど割りたくなるつぼ.
さて,なんとか頑張って裏手の林に行くことができ,まずはここで採集をする.
こんな環境です.
しかし,やれどもやれども,なんか違う気がする.というか,虫がいない.これはこれは,参ってしまいますな.
かろうじてナガニジゴミムシダマシ1コを出した.
このへんで某ゴミダマのポイント下見は終わりにして,今度はいよいよ本命?のナガサキトゲ採集大会である.
採集地は,長崎市のN母崎半島.このへんのナガサキトゲと,佐賀県あたりにいるナガサキトゲはちょっと違う(正確には,連続的に変化が表れている)ので集めておきたいところだ.
まずは手堅いポイントであるG山から.
しょうもない環境でしょう?実際ナガサキトゲはしょうもない環境にいる虫なんですよ.
2年前は,あまりにしょうもなさすぎて思うほど採れなかったような気がするな…….
ゴソゴソゴソと採集する.
ナガサキトゲを出した.
九州オオズさんが.
先を越されちゃったよ…….
負けじと倒木をひっぱたいていると,今度はぼくのところに落ちた.
普通種だから簡単な虫です.
しかしそれからは,いくら頑張っても追加が出てこない.それは九州オオズさんも同じようだった.
「出てこないね」
「場所変えます?」
次はG山から離れたちょっとした山へ.
ここでも馬鹿みたいに倒木をひっぱたくが,全く出てこない.かろうじてぼくがナガサキトゲの死骸を1コ出して終わった.
あれ?おかしいなあ.ナガサキトゲって普通種なんだけど.なんでこんなに苦労するんだろうか.
日没が迫っていたので今回の採集大会は終了.結果は芳しくなく,非常に無念.
〆は本場の長崎ちゃんぽん.
「康楽」にて.大変美味しゅうございました.これが一番の採集成果だったかもしれないな.マジメに.
最後に長崎をぶらぶら.長崎はいい街です.
<追記>さる方のご指摘によると,最初に行こうとした神社には分かりにくいものの駐車場が存在するようです.ただし,森自体が柵とフェンスに囲まれており,採集は不可とのこと.