ごみだまろぐ

甲虫屋のネガティブ日記

コガネ研サロン

今年も,去年に引き続き参加.

道のりは厳しいと改めて実感した.


ところで,例のゴミムシダマシ写真集を安く手に入れることができたので,今さらながらとは思うが紹介したい.

http://www.amazon.co.jp/%E5%A1%B5%E9%A8%99-%E3%82%B4%E3%83%9F%E3%83%A0%E3%82%B7%E3%83%80%E3%83%9E%E3%82%B7-%E3%83%9E%E3%82%A4%E3%82%AF%E3%83%AD%E3%83%97%E3%83%AC%E3%82%BC%E3%83%B3%E3%82%B93-%E3%83%9E%E3%82%A4%E3%82%AF%E3%83%AD%E3%83%97%E3%83%AC%E3%82%BC%E3%83%B3%E3%82%B9-3/dp/4882934485

ゴミダマをやっている学生なので,発売時に即買いたいところだったが,金欠だったのでずるずると買えないまま時間が過ぎてしまった.


結論から述べると,この本はすばらしい.
ただすばらしいだけではなく,できれば虫屋でない一般の方々に手にとってもらいたい一冊だと感じた.

この本は,特殊な撮影法により,虫体のすべてにピントがあった写真をひたすらに紹介している.
そこに,ゴミムシダマシとは如何なる虫であるか,解説が少しだけ書いてある.


その写真のすべてが,非の打ちどころがないほど美しい.先鋭的なデザイナーか,あるいは子供の落書きを元にして作られたCGのようなゴミムシダマシのめちゃめちゃなフォルムが,最新の撮影技術により立派な芸術作品としての体を成している.

ゴミムシダマシとはどのような虫であるのかを語る上で,まず外せない話題が,その形態の多様性である.
ゴミムシダマシは科としては多大な種数をかかえているものの,形の統一性に乏しい.
それを逆手にとって作られたのがこの本であり,ゴミムシダマシという一つの科に属している甲虫でありながら,その多様性の大きさにはただただ目を瞠るばかりだ.

もちろん,そんなことを考えずに,ただページをめくっているだけでも楽しい.

ゴミムシダマシという昆虫をまったく知らない人でも,あるいは虫屋の人でも,楽しめる一冊となっている.