ごみだまろぐ

甲虫屋のネガティブ日記

2014年を振り返って

ボヤボヤしていると、もう今年が終わりつつある。

今年は、新たな足となるバイクを手に入れたということもあって、九州本土での採集に最も力を入れた一年だった。惜しむらくは、南西諸島に一回も行かなかったことか。来年こそ行きたいと思っているが、難しいと思う。が、せめて奄美には行きたい。

それでは、今年の印象に残っている虫ベスト3でも書き出していこうと思う。


第三位

オオスミヒゲナガカミキリDolichoprosopus sameshimai N.Ohbayashi,2001。

九州オオズさんに連れて行っていただいての採集だったが、無事に第一目標であったこの種を採ることができた。後に、この種は現地では普通で、目標としては最低限であったことを知る。


第二位

オニユミアシゴミムシダマシPromethis amanoi Masumoto,1987 。

また大隅メンバーか〜と思う向きもあるかもしれないが、自分にとって、今年の大隅採集はそれほどまでに印象深かった。思えば、この種を採りたいと思ったのは大学1年からである。大学1年のときは、大隅に行くも全く見当違いの場所だった。大学2年のときは、コイツを甘く見過ぎていてスカった。そしてようやく今年、しっぽをつかむことができ、ようやく満足な個体を採集することができた。オニユミアシの大型の♂は、前腿節に剛毛が列状に生え、前脛節には2対の突起を生じる。それはそれは、たいそうカッコいいのだ。自分の中では、カブトムシやクワガタよりも。

第一位

イリエヒサゴゴミムシダマシMisolampidius iriei M. T. Chujo。

私がヒサゴゴミダマに惹かれていったのはいつからだろう。大学1年のときに、大分県で倒木にツヤヒサゴがべたべたひっついていたシーンを鮮明に覚えているから、その時からだろうか。とにかく、九州産Misolampidiusを全種集めるという目標が、長い間自分の中にあったことは確かだ。そして、最後に残ったのがこの種である。この種がまたくせもので、屋久島の高標高にしかいない、かなりの珍品である。世界遺産に指定された地域まで標高を上げればそれほど珍品ではないらしいが、流石にそれは、ねえ。もちろん自分が採ったのは、指定外の地域なのでご安心を。

この種を採集し、自分の中の目標をひとつ達成したのは大きい。来年は新たなステップに向けて活動していきたい。